たんか

 今回の『駒.zone vol.6』では短歌の投稿というかたちで初めて参加させていただきました。

 駒.zoneでは創刊来、「将棋短歌」というジャンルで多彩な詠み人による短歌が掲載されています。
 本来は歌を投稿するだけなのですが、詠んだときのイメージや色づかい、空気感というものが自分なりにありましたので画像つきで投稿する形を採ってみました。
 他歌との兼ね合いもあり歌のみの採用となりましたが(編集長のらくはさんには構成に関して余分な気遣いとご迷惑をおかけしました。すみません。また掲載に関しましてお世話になりありがとうございました。)せっかくですので画像付きの短歌を紹介させていただこうと思います。



 短日や 夕暮れはやし 教室で 想いも詰みも 一手ちがい

 冬囲い 余映の盤上 外見やり あなたの気持ち 知らず穴熊
 
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 採用されたのは実は返歌、穴熊のほうでした。しかし元々が片想いの歌なので結果的にも片想いとなって良かったような気がします(笑)

 歌のつくり方というのは人それぞれだと思いますが自分は季語を入れることが多いです。短歌に季語は(たぶん)必要ないと思うのですが、歳時記を読んでまず季節のイメージが起こり次に色のイメージが浮かびあがる、そんな感じです。まったくの素人ですのでこの手法がどうこうというのはよく分かりませんが、そんな感じです。

「部員の少ない、もしかしたら男子一人女子一人の将棋部なのかも知れません。冬の落日は早く、斜めに落ちた日が射すオレンジ色の教室。盤を挟んだ向こう側にいる女子部員を密かに慕う男子部員。夕暮れの早さは逸る気持ちと言えるかも知れません。一手ちがいに気付いているということはもしかするとあまり脈がないことに彼自身うすうす気づいているのでしょうか。
 冬囲いは樹木に藁を巻いて冬に備えるものです。ふと外を見るとすでにそれが見てとれる。ということはこの二人の通う学校は北国のほうなのでしょう。余映は日が沈んで後に残る光、残光、残照。彼の気持ちを知らないというのは彼のことを好きというわけでもなくかといって嫌いというわけでもない。ただ今は将棋以外は見えていないのかも知れません。穴熊ははじめの冬囲いに掛かり彼女の将棋に対する気持ちの堅さと恋にたいするガードの堅さの象徴でしょう。なんにしてもこの囲いを突破するのは並大抵ではなさそうです。」





 こぼれた想い無棋力な手ですくい 月へとかえす坂の途中
 
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 この歌はリアリティがあると思います。
 なので細かい描写は避けますが、坂の途中というのは途上の只中という意味を込めています。





 俳句甲子園のようにディベートする場があればいいですね、なんてツイッターで会話もしていたので歌の背景にも触れさせていただきました。
 これに懲りず機会あればまた投稿したいと思っています。


 素人がつくる歌なんてこんなものだと思いますが、こよような拙歌にも関わらず掲載いただいた駒.zone編集長・清水らくは氏にはこの場をお借りして御礼申し上げます。





(了)
by norimaxim_9981 | 2013-01-15 22:31 | ほん